2020年からの警鐘

2020年からの警鐘 (日経ビジネス人文庫)

2020年からの警鐘 (日経ビジネス人文庫)


メルマガ平成進化論の鮒谷 周史さんは本書を10年ほど前に読まれ、断固として「自分の身は自分で守ろう」と決意を固めたそうです。http://archive.mag2.com/0000114948/20090914190616000.html
鮒谷さんが読まれて10年、遅れながら私も読みました。

この国はなぜ改革ができないのか。第八章の第10話は新聞連載時の読者の投書を紹介するかたちでこう指摘している。
「政治家や官僚も悪いが、一番悪いのは投票にも行かず、何かあれば国に頼るか、非難することしかできない国民自身だ」(p.3)

2009/08/30衆議院選挙。私も投票しましたが、民主党が115議席から308議席へ躍進し民主政権が誕生しました。その結果がどうなるかは分かりませんが、国民が今までと違う選択をしました。

 ドイツという「国」にこだわるより、痛みをこらえて「欧米人」として生きる――それが「共生の時代」という歴史の流れをつかんだドイツ2020年への選択だ(p.52)


 ベルリンのビジネスマンであるN・フランケンシュタイン氏は日本の大学でドイツ語の講師を務めていた時、学生に「私たちはアジア人ではなく日本人」と言われ、ギョッとしたことがある。学生に似た認識は日本政府も漂わせている。米国政府は「日本は自分をアジアと思っていない」(B・カッター元米大統領補佐官)とみて、アジア太平洋経済協力会議(APEC)を自ら引っ張り、2020年までの貿易自由化合意を実現した。
 欧州や北米、東南アジアなど世界のブロック化は加速するといわれる。その時、真の友人がそばにいない日本は、身の置き所がなくなり、アジアでも一層孤独になる。(p.53)

藤井清孝氏が直伝する「グローバル・マインド」実践講座シリーズ第2回 - Nの世界
の中でもありましたが、島国であったゆえに「歴史的に日本はグローバルな闘争からは遠い存在」。
自分達が他の国の文化と違うことを理解し、また他の国の文化を理解した上で行動しないと、国内で生産・消費者が減少したときには孤独への道を歩むことになってしまいます。