雇用の常識「本当に見えるウソ」
- 作者: 海老原嗣生
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2009/05/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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目次にある検証①〜⑬は、現在の雇用関連で目にする「俗論・俗説」についてデータを用いて一つ一つ検証がされ、そのまとめがNOTE①〜③にコンパクトにまとめられています。
これらを読むと、あることに対して「本当にそうなのか?」と気づく力とそれを自分でどのようにして比較できるデータに変換し、検証することが大事なのかがわかります。
提案①,②は、検証結果にたいしてこれからどのようにしたら良いか海老原さんの提案内容です。
提案②
移民受け入れ
―教育安保という世界戦略
これからたった15年で日本の社会は一変する
日本の生産年齢人口は、1996年にピークに達してから、12年間で600万人以上減少した。これはほんの序の口であり、次の15年で生産年齢人口はさらに700万人減り、ピーク比約17%の減少となる。このことは本書で何度かすでに書いた。生産年齢人口とは、15〜65歳の人口である。つまり、今から出産率が急上昇して子供がたくさん生まれたとしても、その子たちが生産年齢人口に組み入れられるまでには15年かかる。どんなに頑張っても、これから先15年は、想定どおり生産年齢人口は減るしかない。これは予測ではなく、確定値なのだ(p.182)
2008年(1996年にピークに達してから、12年間で600万人以上減少)から15年ということは2023年のことですね。国の政策で今から出産率が急上昇することを祈るよりは、そうなっても困らないように今からでも個人個人で対策を取る方が良さそうです。
目次
第1章 日本型雇用崩壊の噂を検証する
検証① 終身雇用は崩壊していない
検証② 転職はちっとも一般化していない
検証③ 若年の就労意識は30年前のまま
検証④ 本当の成果主義なんて日本に存在しない第2章 最近流行の言説は本当か
検証⑤ 派遣社員の増加は、正社員のプレイスが主因ではない
検証⑥ 正社員は減っていない
検証⑦ 女性の管理職は増えない
検証⑧ ホワイトカラーに少子高齢化は無縁第3章 理論武装された俗説を斬る
検証⑨ 労働分配率・ジニ係数・内部保留3点セット
検証⑩ 「若者がかわいそう」=熟年悪者論
検証⑪ 引きこもりが増えたように見える理由
検証⑫ 「昔は良かった」論のまぼろし
検証⑬ ワーキングプアの実態は「働く主婦」Noteと解説
NOTE① 検証結果の整理
NOTE② 錯覚を起こすメカニズム
NOTE③ 次世代に向けた日本社会のもがき