ハーバードでは教えない実践経営学

ハーバードでは教えない実践経営学 (BEST OF BUSINESS)

ハーバードでは教えない実践経営学 (BEST OF BUSINESS)

これは、ある昔話。二人の旧友が二十五年ぶりにたまたま路上で再開した。一人は大学をクラストップで卒業し、地方銀行の副支店長として働いていた。もう一人はとくに秀才だったわけではないが、自分で会社を経営し大金持ちになっていた。銀行マンの友人に成功の秘訣を聞かれると、彼はそんなことは簡単だと答えた。「二ドルで買ったものを五ドルで売ればいいのさ」そして、こう言った「六〇パーセントの利幅だから、ぼろ儲けできるんだ」(p.10)

学校の成績が良いことが必ずしもビジネスで成功する条件ではない例ですね。基本的なことかも知れませんが、その基本的となる当たり前のことが書かれています。

人の話をきちんと聞く能力は、もちろん洞察力よりもはるかに大きな影響をビジネスに与える。たとえば、何かを売るときにこれほど大事な才能はおそらくほかにないだろう。しかし、ここで言いたいのは、話をよく聞く人と聞かない人とでは、ビジネスの経過も結果も異なるということだ。(p.33)


時間を正確に守る
時間泥棒になるな(p.63)


"優位に立つ"とは、ビジネスというゲームの駆け引きのことである。相手についての情報と相手に与えた情報をすべて動員して、戦いを有利に進めることである。そして、直感によって勝つことである。(p.85)


一般的なビジネスの鉄則として、どんな状況でも"反応"ではなく自分から行動を起こすことが重要である。そうすれば過剰反応することもない。ただし例外は、手にした優位な立場やチャンスをすぐに生かさなければ、ムダになるという場合である。(p.91)


ある状況に慎重に対処しなければならないとき、あなたの慎重さのレベルは十分だろうか。冗談やとりなすようなひと言が白熱した議論を落ち着かせるかもしれないとき、どのくらい気の利いた言葉を言えるだろうか。衝動的な行動をとりそうになったとき、うまくその衝動をコントロールできるだろうか。
他人についての情報をどのくらい効果的に利用し、そして他人が手に入れる自分の情報をどのくらい手際よくコントロールしてきただろうか。(p.98)


仕事で燃え尽きることよりはるかに深刻な問題は、仕事に飽きることだと思う。(p.125)


ハーバード・ビジネススクールでは営業は教えてくれない。企業の幹部候補の養成を主な目的とするビジネススクールは、売り上げがなければ管理する対象もなくなるという、ごくあたりまえの事実を見落としている。それは学校側も認めている。(p.133)

普段の生活をしていると論理的な思考の必要性ばかりが目に付いてしまいがちですが、最後の抜粋はとても重要だと思いました。