城のつくり方図典

城のつくり方図典

城のつくり方図典


成毛さんのブログより。
『城のつくり方図典』 - 成毛眞ブログ


お城を中心とした歴史の勉強をするにピッタリの本ではないでしょうか。

[城取と縄張]
城を築くことを、「城取」といった。城をどこに「取る」かは、城の堅固さを大きく左右し、領国経営の成否を分かつ重大な問題であった。その失敗は落城、一族滅亡につながるのである。
城地を選ぶ最大の要素は、城を守る兵力であった。それが城の縄張の第一歩である。(p.12)


[城は領国の要衝に取る]
城取でもう一つ重要なことは、領国全体に目が行き届くような、交通の要衝を城地に選ぶことである。いくら堅固な城が取れるからとしても、城が領国の辺境に偏るのはよくない。当然のことであるが、領国が拡大したら、それに伴って居城(本拠の城)の位置を変えるべきである。
織田信長がその良い例だ。(p.14)


写真・図も多く掲載されており、お城巡りのお供に必須です。

[石垣の勾配]
日本の城の石垣の最大の特徴は、緩い勾配がついていることである。先駆となる中国や朝鮮の城郭石垣は、ほとんど垂直にそそり立っており、日本の城郭石垣とはかなり見た目が異なる。
日本の城郭石垣が傾斜しているのは、地震多発国であることから、石垣を安定させて崩れにくくさせるためである。もちろん、とくに低い石垣では、垂直にそそり立つものも少なくない。(p.62)